『家族の舟』で学ぶペアトレ15のヒント〈14〉:褒めれば、変わる。褒めれば、伸びる。
「褒めれば、変わる。褒めれば、伸びる。
浩司は強い確信を抱きつつあった」
——小説『家族の舟』より、父・浩司の内なる変化の場面から
■ たった一言の「すごいね」が、こんなにも力を持つなんて
娘・亜希が着替えていた。
髪を自分でとかしていた。
それだけのことで、父・浩司は胸がいっぱいになります。
以前の自分なら、「まだボサボサじゃないか」「服の前が出てる」と言っていたかもしれない。
でも今は、ただただ、「すごいね」「できたね」と言いたくなる。
その背景には、2週間前の“小さな褒め”の積み重ねがあります。
■ 成長は、ある日突然ではなく、“褒められた日”から始まる
最初はリカちゃん人形を並べただけ。
でもそれを「上手に並べたね」と褒めたことがきっかけで、
亜希の行動が少しずつ変わっていきました。
・人形の服や道具を整理する
・自分で着替える
・髪を整える
「できたこと」に気づき、「言葉にして伝える」
それだけで、行動は変わり、気持ちが変わり、
やがて親子の関係が、変わっていくのです。
■ 褒めることで、親もまた“変わっていく”
「できないこと」を叱っていた親が、
「できたこと」を喜べるようになった。
褒めることで、子どもが変わるだけではありません。
褒めようとする過程で、親自身も、少しずつまなざしが変わっていくのです。
浩司はそれを、自分の中にわき上がる感動とともに実感しました。
■ 「特別な子育て」はいらない。目の前の行動を“よく見て”、そして“伝える”だけ
何かを教え込まなくてもいい。
何かを完璧にこなさせる必要もない。
ただ、子どもが今日できたことに、気づいて、伝える。
その繰り返しが、家庭の空気を変え、子どもの未来を変えていく。
✍️しげのひとこと
ほんの一言でも、信じて届けた“褒め言葉”には、未来を変える力がある。
小説「家族の舟」 2025年9月15日発売
うつ病、不登校、家庭内暴力。
沈没しかけた家族に、一つの航路が生まれた。

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無料ダウンロードの詳細は発売日当日、当サイトにて発表させていただきます。