1:僕がZoom遠隔オンライン授業導入を手伝うことになったワケ

「このままではコロナで閉校してしまう…」

2020年4月10日のことでした。夜9時すぎ、僕の携帯電話が鳴りました。
(こんな遅い時間に誰だろう?)
スマホを見ると、3年前にホームページを制作させていただいた
学習塾の社長のKさんの名前が表示されていました。
「コロナウイルスの影響で、急に全ての授業が中止になりました。
早急にリモート授業に切り替えないと、
閉校してしまいます。
西山さん、助けてください!」
(え、ええ〜? リモート授業? やったことなんですけど…)
全く経験がないことなので、
普段なら断っていたと思います。

みんなコロナに苦しんでいる時でした

しかし、コロナウィルスの影響で飲食業をはじめとして、
休業による売り上げ減で苦しんでいる企業が多く、
日本全体が苦しんでいる時期です。
「できません」
と放っておくにはいきません。
余談ですが、僕は2019年の年末以降の
コロナウィルスに翻弄されている世界は、
戦争しているのと近い状態だと捉えています。

「なんとか力になりたい!」

75年前に日本が太平洋戦争をしている時代、
空襲で焼けている家を見て、
「消火活動なんてやってことがないから、助けません」
なんていう人はいなかったと思います。

コロナのせいで休業に追い込まれ、
文字通り経営状態が火の車の社長さんから「助けて」と言われて
「やったことないから」では情けない。
なんとか力になりたい。
そんなわけで、僕自身も一から勉強しながら、
Kさんの学習塾のリモート授業、
オンライン授業導入のサポートをすることにしました。

学習塾がZoomオンライン授業を始めるためのマニュアルを無料公開します

その顛末と、オンライン授業開始のために作った、先生と生徒さん向けのマニュアルを、
このサイトで無料公開します。
Kさんのようにお困りの学習塾に少しでもお役に立てれば幸いです。
必要な方は自由にお使いください。

>>マニュアルはこちらのページにまとめてあります

ここから先は、私がKさんの塾でZoomオンライン授業をスタートしてもらうまでに行なった準備を、

順をおってご紹介します。こちらも、参考にしていただければ幸いです。

2:Kさんの学習塾の実態調査

遠隔オンライン授業を行うに当たって、Kさんの学習塾はどんな状態で授業をされているのか、聞き取り調査しました。

  • 教室は3つのエリアに分けてあり
  • 常時2〜3つの授業が同時に行われている
  • 各時間は1時間
  • 各クラスの生徒の人数:1〜6人
  • 開校日:月〜金曜日
  • 休校日:土・日
  • 生徒さんの人数:約90名

授業の開催状態

曜日 授業時間 クラス数
16:30~20:30 8
16:30~20:30 10
15:30~21:40 13
14:30~21:00 11
16:30~22:10 11
総クラス数 53

 

3:日々のオンライン授業の作業を簡素化する必要があった

Kさんの塾には6名の先生が勤務されていました。その年齢構成は以下の通りです。

  • 20代…1名
  • 50代…1名
  • 60代…4名

高齢の先生が多く、パソコンやスマホの扱いはあまり得意でないとおしゃっていました。
「日々のオンライン授業の手順をできるだけ簡素化する必要がある」
と、思いました。

4:どのサービスを使って遠隔授業を運営するか?

…ということを、Kさんと一緒に検討しました。

Skypeなど他のサービスも検討したのですが、

最終的にZoomを使うことにしました。

その理由は…「コロナ以降、よく話題になってみんな使ってるみたいだから!」

実は、じっくり他のサービスと比較検討する時間がなかったのですよ…。

 

5:Zoomのセキュリティ問題について

Zoom導入サポートのオファーをいただいた2020年4月10日頃、Zoomの不正アクセス問題がマスコミで取り沙汰されていました。そのZoomミーティング(会議)に関係ない不審者が乱入して荒らすそうなんです。なぜそのようなことが起こるかというと、Zoomの最もポピュラーな使い方である、「ミーティングIDとパスワードを参加者に伝える」ことで、そのIDとパスワードが悪意のある第三者に流出、あるいは解析されて、「乱入」を許してしまうそうなのです。

この問題を回避するために、Zoomの機能を色々と調べてみました。そして、以下のような対策をとることにしました。

  • Kさんの学習塾の全53クラス別にZoom内で「チャンネル」を作成する。
  • そのチャンネル(クラス)に参加している生徒さんだけを「招待」する。
  • 各チャンネル(クラス)は「非公開」にすることで、悪意のある第三者の乱入、不正アクセスを防ぐ。

 

6:クラスごとにZoomチャンネルを作る、もう一つのメリット

先に全クラスの「チャンネル」を設定して参加する生徒さんを登録しておけば、

授業当日にミーティングIDとパスワードを生徒さんにお伝えし、

生徒さんもそれを入力するという手間が省ける、

というメリットもありました。

7:先生1人につきZoomアカウントを1つずつ設定

Kさんの学習塾では常時2〜3人の先生が同時に別のクラスで授業をされていました。
そこで、各先生にそれぞれ違うGmailを作り、Zoomアカウントを取得しました。
有料プランにすれば、一つのアカウントで複数のホストを作成し、それぞれが違うミーティング(クラス)を行うことができるようです。しかし、ネットで調べたのですが、そのやり方がよくわからず、途中で断念しました。この有料プランを使う方法が、一番スマートだったのかもしれません。しかし、コロナ騒動で急に休校になり、1日も早くオンライン授業をスタートさせなければならない! という状況の中で、何が一番良いのか精査する時間がありませんでした。
時間の余裕ができたら、Zoomの担当者さんに、Kさんの学習塾の場合、どの方法が最適だったのか、教えてもらいたいです。

8:クラスごとにZoomチャンネルを作ったデメリット

各先生が担当されているクラスべつに「チャンネル」を作って、生徒さんを振り分ける作業に、かなりの手間と時間を取られた。まあ、終わってしまえば、あとの運用はかなり楽なので、「やってよかったな〜」という感じで終わったけど…大変でした!^^;

9:全体像Zoom遠隔オンライン授業導入までの流れ

2020年4月10日時点で作成した導入までのフローを以下のように作成しました。

塾・先生側の作業 生徒さん側の作業
1
  1. 生徒さんへのオンライン授業開始の告知
  2. 生徒さんへのZoom導入マニュアルを配布
    →ホームページからダウンロードしてもらう
    →メールに添付する
2
  1. 端末の準備(スマホ、タブレット、PC)
    端末ごとのZoom導入マニュアルはこちら
  2. メールアドレスの準備
    →メアドがない方はこのマニュアルを参考にGmailを取得してもらう
3
  • インストールとサインアップ(アカウント登録)のサポート
    Zoom授業に利用する端末を教室に持ってきてもらい、代わりにインストールとサインアップ(アカウント登録)の作業を代行する。
4

Zoomに登録したメールアドレスを塾にお知らせいただく

5

生徒さんのメールアドレスをZoomの「連絡先」に登録

マニュアルはこちら

6

先生からZoomに「連絡先リクエスト」が届くので、それを承諾してもらう。

7

生徒さん側が「連絡先リクエスト」を「承諾」したことを確認

8

クラス(曜日・時間)ごとに「チャンネル」を作る

マニュアルはこちら

9 授業開始〜開始時間になったら「チャンネル」から授業を開始

 

結果

なんとかゴールデンウィーク明けの5月7日(木)から、

Zoomによる遠隔オンライン授業をスタートすることができました。

しかし、実際にやってみて、様々な反省点がありました。

ここからは「こうやっとけばよかったー!」という反省…というか結果論ですが…をご紹介します。

Zoomによる遠隔オンライン授業導入における反省点

反省点1:生徒さんには「Zoomへは本名をフルネームで登録してください」とお願いするべきだった!

生徒さんの中にはZoomの登録名をニックネームや親の名前で登録される方が何人かいました。それで、改めて連絡して、誰かを確認する作業が、結構手間取りました。

反省点2:外国人講師のためのローマ字表記・ひらがな表記をお願いすればよかった!

僕がお手伝いした学習塾は外国人の先生もいました。日本語も堪能な方で、ひらがなは普通に読める方だったのですが、さすがに漢字までは習得しておられませんでした。私の方で「チャンネル」機能でクラス分けを行なったので、なんとか日々のオンライン授業は運営できました。しかし、この先生には各生徒の漢字にひらがなでルビをふった紙の名簿を見ながら、授業をしていただく、という不便をかけてしまいました。

もし外国人講師がいらっしゃる学習塾さんは、生徒さんにローマ字表記をお願いされたら良いと思います。

 

反省(と対策)3:先生のアカウント側から何度やっても「連絡先リクエスト」が生徒さんに届かない!

先生のZoomアカウントから「連絡先リクエスト」を送っても届かない、という生徒さんが何人かいました。その原因と対処方法をご紹介します。

原因1:生徒さんがZoomに登録したメールアドレスが、そもそも違う。

生徒さん側が学習塾側に連絡されてきたメールアドレスが実は違う…というケースが結構多かったです。

この場合は、以下のように対処しました。

対処方法1:先生のメールアドレスを伝えて、生徒さんの方から「連絡先リクエスト」をしてもらう。

1:生徒さんから授業を受けている先生の名前を聞く

2:その先生のZoomアカウントに登録しているメールアドレスをお伝えする

3:生徒さんのZoomアプリで先生のメールアドレスに「連絡先リクエスト」を送ってもらう

これで、その生徒さんと先生はZoomで繋がることができました。

対処方法2:生徒さんにZoomに登録したメールアドレスを確認してもらう。

これは生徒さんが使っている端末によって操作方法が違い、電話の音声だけでお伝えするのは難しい方法なので、教室まで来れて直接お話しできる生徒さんに対して行いました。

ただ、どうしても電話でこの確認作業をしなくてはいけない場合は、ざっくり、以下のような感じで伝えると、確認できます。

A:生徒さんがスマホやタブレットを使っている場合

1「ズームを立ち上げてください。「設定」と書かれた歯車のマークないですか?あります? それじゃ、それを押してください」

2「そこのメールアドレスが出てませんか? そのメールアドレスを、口頭で教えてください」

B:生徒さんがパソコンを使っている場合

1「右上に名前と苗字が一文字ずつ出た、アイコンがないですか?それをクリックしてください。」

2「そこのメールアドレスが出てませんか? そのメールアドレスを、口頭で教えてください」

原因2:Zoomへのサインアップ(アカウント登録)が住んでいない

パソコンやスマホにZoomのアプリをダウンロードしたところで止まっている生徒さんも、結構多かったです。

そういう方には、こちらのページで紹介しているZoom導入マニュアルをご覧いただき、

「サインアップ(アカウント登録)」をしてもらいました。

余談ですが、「サインアップ」とか「アカウト登録」とか、

いろんな横文字の呼び方がありますけど、

統一してもらえないですかね?

日本語で「入会」とかでもいいかと思うんですが…。

今回は「サインアップ」という言葉の意味を説明するのにも、

結構ホネが折れました…^^;

なぜか先生からの「連絡先リクエスト」が届かない

Zoomのエラーなのかバグなのかわかりませんが、何度やっても「連絡先リクエスト」が生徒さんのZoomアカウントに届かない、ということがありました。

その場合は、逆に生徒さんから先生のメールアドレスに「連絡先リクエスト」を送っていただくことで対処しました。

 

まとめ(*2020年5月13日時点での)

4月10日から始まった、Kさんの学習塾でのZoom遠隔オンライン授業への取り組みは、

5月6日(水・ゴールデンウィークの最終日)までになんとか準備が整い、

5月7日(木)からオンライン授業をスタートさせることができました。

5月13日(水)までに、一応全クラスをオンラインで開催できました。いろんなトラブルが発生し、その都度対処しています。この取り組みはオンライン授業が始まったから終わりではなく、まだまだやらなければならないこと、準備しなくてはならないマニュアルがあります。そのあたりの活動についても、またこのサイトで追加でご報告させていただきます。

最後までお読みいただきまして、誠にありがとうございました!

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